博士になった象鉛筆の戯言

北関東に生息する博士研究員の独り言をご覧あれ。

親知らずの抜歯体験記~下の歯編~

明けましておめでとうございます!

Dr. SSLです。
本年もよろしくお願いいたします。

 

最近は研究や博士リーディングプログラムの業務に加え、

インターン(Twitterではちらほらこの件について呟いていますが...)への準備で忙しく、結局ブログ記事が書けておりませんでした...

 

今回の記事は『親知らずの摘出体験記~下の歯編~』ということで、

以前に書いた記事の続編ということになります。

drssl.hatenadiary.jp

 

今回もまた、施術中の感覚など細かくメモを取っておいたので、なるべく皆さんに親知らずを抜く過程をリアルにお伝えできれば良いかと思っています。

 

今回の記事の目次は以下のようになります。

 

 

1. 下の親知らずは曲者?

 前回の記事でも触れましたが、上あごから生えた親知らずと違い、下あごから生えた親知らずを抜くのは簡単にはいかないそうです。その理由は、下の歯医者さんの紹介サイトにもあるように、下あごにはかなーり太い神経が通っていて、なるべく傷つけないようにしなければならないから、だそうです(詳しいことは分かりません)。加えて下あごには太い血管も通っているそうで、施術後の治癒にも比較的時間がかかるそうです。

www.yanase-dental.com

2. 親知らず摘出までの過程

2.1 抜歯前

 某日午前9時30分、寝巻のまま最寄りの歯科の受付へ向かう。私の反応が薄かったそうで、見慣れた看護婦さんに「緊張している?」と聞かれました。が、それは緊張のためではなく、その日に見た夢が"ドラッグを使って昇天する夢"だったというのと、寝起き直後であったということにより、頭がぼーっとしていただけ笑。

 

待合室で名前を呼ばれ、手術室に向かう。

 

部屋には、上あごの親知らずをを抜いた時にはなかった、見慣れぬ器具がジャラジャラと。

 

(これってもう普通の手術じゃん...。)

 

急に脈拍が上がり始めたのを感じ、緊張し始めました。

すると歯科医の方がそれを察してくれたらしく、精神安定剤を2錠飲ませてくれました。ちょっと時間が経つと落ち着いてきて、脈拍を測ってみるも全く拍数が上がっていないすごいぞ精神安定剤!

 

加えて前回と同様、鼻から笑気麻酔を注入され、精神安定剤との協力プレイが始まったのか、段々とふわふわして来る。
マリファナとかもこんな感じなんですかね?笑。言葉で表すと、全身が温かくなった後、耳の穴に膜が張って、水中にいるような感覚、ですね。

 

さらにさらに今回は、腕から"ソルダム"みたいな名前の点滴(痛み止め?)、歯茎へ両サイド3箇所ずつの注射による麻酔の注入、何か良くわからないが小さな注射による麻酔の注入といった、注射の欲張りセットをいただきました。ありがとうございます

顔にマスクをかけられ、いざ施術開始。

2.2 施術開始

まずは右の方から。

何かで歯茎をなぞっている様子。「ツー...サクッサクッ...」と。同時になぞられた周辺から液体が沸いてくる感覚があったので、メスで歯茎が切り開かれている、と悟る。どんな感じで切り開かれるかは、某動画投稿サイトでも確認できると思いますので、興味がある方は是非!。

ただ、麻酔が効いているためか、痛みはおろか、金属が肌に触れた時の冷やっこい感じすら感じないんですよね。医療技術の発展って素晴らしいですね!。

その後、ぐっ+ぐっと、歯が押される感覚があり、

(歯が動いた!)

と思ったタイミングで終了。痛みはないですが、圧迫感は感じました。 

 

 次に左の歯。

まずは小さな注射針で麻酔を追加。

同じようにメスで歯茎が切り裂かれていたのですが、途中で何やら物凄い機械音が。

その音を聞いて頭に浮かんだのはSAWシリーズの映画で、(やばい殺られる...) とかくだらないことを考えしまいました。

www.imdb.com

目隠しされている状況だったので仕方ないですね笑。
機械音の正体は少し大きめのドリルだったようで、刃が歯に当たる度に重い振動が全身を駆け巡りました。が、ここでもびっくり痛みは感じません
ちなみに、ここでドリルを使用したのは、親知らずを割って二回に分けて除去することで、隣の歯を傷つけないようにするためとのことでした。

歯がかけるような感覚があり、半分歯が取り除かれました。その後は右の歯同様、残り半分も引っ張り抜かれました。

 

最後に両サイド共に、切開した場所を縫い付けて終了。カウントしたところ各4針といったところでした。

 

繰り返しますが、施術中の痛みはどの工程でも全くありませんでした。ちなみに施術時間は90分ほどで、料金はトータルで7500円でした。

2.3 抜歯後

施術中の痛みが全くなかったので、

(こんなもんか。他愛もないな。)

と思っていましたが、本当の地獄は抜歯後から始まりました。

 

施術直後は点滴が終わるまで放置されるのですが、

その間は、ほっぺたの内側が噛めるな~、と思える程度で、確かに抜歯をした付近の歯茎は腫れているようでしたが、麻酔が残っているためか痛みはありませんでした。

 

しかしその後、麻酔の効果が切れ始めたのか、待合室で待たされている間に歯茎がじんじんと痛み始めました。

 

同日午後1時45分。実は今回抜歯をしていただいたのは午前中で、午後から大学で講義があったのですが、講義中に口の中の血の味が気になり始めました。

 

翌日午前1時07分。ズキズキと響く歯茎の激痛で目が覚める。口を閉めないようにキープしていないと痛みがひどくなるため、非常に顎が疲れる。もちろん痛み止めは飲んでいます。

 

同日午後17:27分。痛みも落ち着き始め、歯科で傷口をチェックしていただく。痛かったけれどこれで終わりかぁ...と思っていたところ、歯科医より衝撃のセリフが。

 

「痛みのピークは48時間後だから、明日の午前中とかがきついと思うよ。」

 

そう、本当の闘いはここからだったのである。

 

そしてさらに翌日、歯科医の予言通り、痛みが急に盛り上がりを見せてくる。しかも鏡を見てみると、普通に気づくレベルに頬っぺたがぷっくりしてしまい、まさにおたふく風邪にかかった時のよう。研究室のベネズエラ人にも爆笑されました。

噛むことが必要な食べ物も食べるのに一苦労。食べられなくはないが、前歯のみ使用可能なため、常に小顔ダイエットしているような感じ。

やはり2本いっぺんに抜くとこういうところで辛いのでしょうか。時間に余裕のある方は1本ずつ抜いてもらうことをお勧めします

横になっていないと辛いくらい痛みも激しく、研究も睡眠もままならない。本当に地獄でした。

 

結局痛みが完全にひいたのは抜歯から6日後くらいです。

あとは、歯茎が縫ってあることの違和感だけ残ります。これは糸を取ってもらう、すなわち抜糸をしていただかないと無くなりません。

2.4 番外編: 抜歯後の抜糸

抜歯から一週間が経過したころ、傷口を縫い付けるために使用した糸を抜いて頂きました。「糸を抜くというのは痛そう...」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私の場合は特に強い痛みは感じませんでした。むしろ、糸が抜けるときの、「プチプチプチッ」という感覚がクセになってしまいそうでした。さすがに抜糸フェチはコアすぎますが笑。

 

これで全て無事に終わりました。自分の歯茎にお疲れ様!って感じです。

3. おわりに

 大分長くなってしまいましたが、"親知らずを抜く"ということに対して不安を抱く人が多いと思い、そういう方の心の準備に役に立つように、なるべく詳細に感覚を伝えられたらなと考え、前回の記事に続きこの記事を書きました。

恐怖に耐えかねて親知らずを抜かずに様々なトラブルが発生してしまう(全員が全員抜く必要があるということではありませんが)というのはやはり勿体ないことであるとも思いますので、本記事が皆様の後押しとして役に立つことを願っています。

 

追記:

Twitterにて良くコメントを頂く

ムショゴリ@無職のゴリラ (@FEobGd85iJqFNK8) | Twitterさんがこの記事をきっかけに親知らずを抜かれたそうで、特に心配事は無かったとのことでした(しかも施術中は相当ファンキーな雰囲気だった模様)。

一方私の後輩は地獄のような痛みを味わったそうで、恐らくかなり歯科医の腕前に依存するのかと思われます。

事前調査はしっかりと!