親知らずの抜歯体験記~上の歯編~
おはようございます!
Dr. SSLです。
実は先日歯科医にて、親知らずの抜歯をやっていただきました。
親知らずの摘出に関しては、「めちゃめちゃ痛い」だの、「腫れがひかなくておたふくになっちまったよ」等々、事前に色々と悪い噂が耳に入ってきて大変不安でした。
恐らく同じように抜歯をするのが怖く、
親知らずを放置してしまっている方もいらっしゃると思います。
そんな不安を少しでも減らすことができるようにと、
今回は親知らずの摘出手術までの準備、手順やその後の症状などについて書こうと思います。
今回の記事の目次は以下のようになります。
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1. そもそも親知らずとは?
多くの方は、上下とも左右対称に8本ずつの歯を持つようになります。
そのうち前歯から見て最も奥、喉側に生えてくる4本の第8番目の歯こそが、
親知らずと呼ばれるものです。
一般的にこの歯が生えてくる時期が、10代後半~20代半ばといったことが、「親知らず」と呼ばれる所以のようです。
英語の場合だと、物事の分別がつくようになってから生えてくる歯だから、
「wisdom tooth (知恵の歯)」と呼ばれたり、
韓国語の場合だと、恋愛について知るようになる頃に生えてくる歯だから、
生えてくる痛みが恋の痛みに似ているからといったことから、
「사랑니 (サランニ, 愛の歯)」とも呼ばれたりと色々な呼ばれ方はありますが、
どの国でも特別な歯として見られていることには変わりなさそうです。
2. なぜ親知らずを抜くのか?
親知らずに関しては、他の歯を邪魔せずに綺麗に生えてくるならば抜く必要はないと歯科医の方に伺いました。
ただし、下の図のように他の歯にあたるように横向きに生えてしまった場合は、
歯並びの悪化や余計な神経への刺激に繋がるということから、親知らずを抜いてしまった方が良いということになります。
多くの人の場合、このようになってしまうことから、親知らずは抜くということが慣例となっているのですね
私も歯科医の方に「せっかく良い歯並びなんだから、親知らずは抜いてしまった方が良いよ」と勧められて、親知らずを摘出していただくことにしました。
3. 親知らず摘出までの過程
それではいよいよ、親知らず摘出までの過程を、
術中の感覚や感想なども交えながらご紹介させていただきます。
・準備段階(抜歯1か月前)
何やら下の奥歯付近の歯茎が痛い。
そして日に日にその痛みは増していく。
「まさかこの年で歯周病か...無念...」と思いつつ歯科で診ていただいたところ、
上から生えてきた親知らずが下の歯茎を刺激している模様。
しかも2本!
痛みの悪化および歯並びの悪化の防止のためにと歯科医に抜歯を勧められ、親知らずを抜くことを決意。
とりあえずこれ以上痛みが出ないようにと、歯科医の方に応急処置として親知らずを少し削っていただいた。
・抜歯当日
歯に汚れが残って手術中に歯科医の方の気分を害さないようにと、
朝ご飯は食べずに歯科に向かう。
着いて早々、歯科医の方に「抜くのは1本かい? 2本かい?」と質問される。
私は美味しいご飯を食べることが好きなので、1本を別日に抜いた場合と2本を1日で抜いた場合だと、圧倒的に前者の方が私の人生において美味しいものを食べられる回数が減ると悟ったため、一気に2本摘出していただくようにお願いした。
まずは診療台に寝かされ、軽くブラッシング。
歯科の電動歯ブラシの振動数は高く、ブラシの先端が舌に当たる度に全身がむずがゆくなる。
次は、麻酔。
(使用された麻酔薬は笑気麻酔と呼ばれるものらしいです。)
まず鼻に麻酔薬導入用の太いチューブのようなものを当てられる(鼻の穴に入るか入らないかくらい)。すると鼻にガスのようなものが流れ込んでくるのがよくわかる。
次に歯茎表面に麻酔薬が塗布された。麻酔薬の味はブルーベリーのような風味。じんわりと、歯茎の周辺にしびれを感じ始める。
そして極めつけは注射による麻酔。ここでの痛みが全過程の内で最も強かった。
とはいえ、注射は注射なので、予防注射で感じる痛みの、歯茎という若干敏感な場所にさされるバージョン程度の痛み。のたうち回るほどではなかった。
そして、歯茎を下で触れても、何かが触れているようにしか感じなくなる。
そしていよいよ抜歯。
いつ始まるのかと思っていたら、歯科医の方がおもむろにペンチのようなものを口の中に入れ、親知らずを挟み、ゆらしている模様。
痛みは全く感じない。強いて言えば、歯を掴まれているような圧迫感を感じる程度。
するといきなり、
「スポッ」
という感覚が走った。そして確信した。抜けたな、と。
案の定1本目が抜けたようで、後はもう余裕。
一度経験し、克服した恐怖をもう一度待つだけ。2本目も問題なく摘出完了。
記念にと、2本の親知らずを貰って帰宅。
・抜歯後
抜いた後も麻酔の効果が続き、2時間程度は痛みを感じない。
感じるのは、あった場所に何もないという空虚に満たされた空間のみ。
処方された薬は3種類。
2種類は粉末と錠剤の痛み止め。そしてもう一つは殺菌用のマウスウォッシュ。
このマウスウォッシュは、「くちゅくちゅ」ではなく「もぐもぐ」と使うらしい。
抜歯後3時間が経過し、麻酔が切れてきて、少し痛みを感じ始める。
と、同時に口の中での出血を感じ始める。
痛みや違和感、気持ち悪さはこれ以上にはならないが、この状態がまる1日は続く。
翌日には痛みや違和感もほとんどなく、再度歯科に訪れ傷口のチェック。
ほとんど大丈夫ではあるが、数日は固いものは食べないようにと。
これにて、上の親知らず2本の摘出が無事終了。
4. おわりに
長々と体験の詳細やそのときの感覚などを書きましたが、一言でいうと、
「何も心配する必要はない。」
です。
手術時間も15分程度で、料金も1本1500円程度のため、できることなら皆さんも早めに親知らずを抜いてしまった方が良いと思います。
いやぁ...。最初は不安で不安で仕方がなかったのですが、あっけなく終わってしまって正直期待はずれでした笑。
だがしかし、ここで朗報が。
「下の親知らずの摘出はこんなに甘いもんじゃない。」
どうやら本当の地獄はこれからのようです。
それではまた。
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